11.13 ブリキの太鼓

 第２次世界大戦時のドイツを舞台にした映画で、「ブリキの太鼓」ってのがあります。

ずるかったり、醜かったりする大人の世界を見てしまって、大人になるのをやめてしまった
少年の映画です。

デザイナーとして、いち洋服好きな青年が、アパレル業界に夢を抱いて入って来た。

彼は今では見られないような、技術や縫製マナーを再現しながら、自ら身に付け、自分の表現
したい洋服を作っている。

パリでは某大物の名前を冠したブランドのチーフを務めたり、ロシアのブランドで働いたりという
経歴をしょって日本での活動を始めた。

しかし、その日本では、時間のかかる彼の仕事よりも、簡単で大量に生産され消費される「モノ」
がもてはやされる合理的な大人の世界だった。

彼は大人になるのをやめ、一人ですべてやる事にした。
一人ですべてやるしかなかった。

トリプルガーゼにレザーのストームパッチをあてる、、素材のコシが違いすぎて、ガーゼが伸びないように
するのは至難だ、さらに、その生地に穴かがりなんて、、、

トグルボタンなんてデッドストックのボビンを使ったりするから、数量作ることは最初から無理だし、
そのコシのない生地でハンティングジャケットに使われる袋状のポケットをつけたりと、、

とどめには、製品をコーヒー染めにして、すこし褪せたツラにする。

とにかく工場での生産は嫌がられてしまうような、、大人になることをやめたダッフル。

予約生産承り中。

daska-CO.02 daska ダスカ　アンティークボビンダッフルコート